横浜の中小企業診断士 鵜澤周矢ブログ

仕事や日々の出来事をつれづれと書いてます。

「手続きのめんどくささ」を理解したうえで、補助金をうまく使うやり方。

前回の記事では、補助金は採択された後にも注意することが沢山あって手続きも面倒、という話をしました。今回はその点を踏まえた上で、上手に補助金を活用するやり方についてのお話です。

 

・細かい経費よりも大きな経費を補助対象にする

補助の対象となる経費は事前の承認や詳細な資料整備などが求められ、経費の件数が多ければ多いほど、膨大な手間がかかります。逆に言えば、補助の対象とする経費の件数が少なければ、手間も少なくなるということです。10万円の経費を5件補助対象とする場合と、50万円の経費を1件補助対象にする場合とでは、もらえるお金は同じでも手間は5倍違ってきます。

 

・資料が揃えやすい経費を補助対象にする

補助金の対象となる経費は制度によって様々ありますが、揃えるべき資料も経費によって異なります。例として、物品の購入費と、人件費が補助対象となる補助金があったという仮定で考えてみましょう

必要とされる資料としては、物品の購入費を補助対象とした場合、購入する品物の概要がわかるカタログ類、金額を確認するための見積書・請求書などの資料、現物を撮影した写真などが考えられます。

これに対して、人件費を補助対象とした場合、勤務の事実を確認するための出勤簿やタイムカードを整備し、業務の内容を証明するレポートや業務日誌を本人が毎日作成して、さらに支払いを証明するための給与計算資料なども、補助事業を行っている期間全てについて、漏れなく必要になるでしょう。もちろん、人数が増えれば同じ資料が全員分必要となるので、手間も掛け算です。

この例でいえば、どう考えても人件費の方がかかる手間が大きいですよね。同じ金額であれば、手間の少ない経費を優先して補助対象にした方が、かかる負担を少なくできます。

 

・自分だけで判断せず、積極的に相談する

補助金を申請するのはあくまで事業者本人ですが、実際にお金がもらえるかどうかは、事業が計画通りに遂行できるか、規定に反していないかがポイントになります。事業計画を決められた期間内に遂行しないと補助金の請求ができませんし、規定に反した内容であれば補助金が減額されてしまいます。そうならないよう、事前に相談しながら事業を進めることが重要です。

事業計画の遂行に関しては「認定支援機関」などが相談役として考えられます。特に最近の国の補助金では、認定支援機関による事業計画の承認が申請の要件になっていることが多いですので、必然的にサポートを受けることになります。せっかくサポートして貰えるのですから、利用できる制度は使っちゃいましょう。

規定に関しての相談役は、やはり補助金の申請先である事務局になるでしょう。いかに個別の事情があったとしても、規定に即さない申請内容であれば補助金交付はされません。どうすれば規定を守りつつ、可能な限り個別の事情を踏まえた申請ができるのかを、しっかり相談しましょう。補助金を問題無くもらうために、守るべきルールをしっかり理解しておくことが重要です。

また当然ながら、不正行為は厳禁です!不正が発覚すると、補助金取り消しだけでなく罰金や不正内容の公表などのペナルティがあります。また、今後一切補助金の採択がされなくなる(いわゆる「ブラックリスト入り」してしまう)恐れもあります。

 

・欲張りすぎると損をする

返す必要のない補助金と言っても、かかる経費の一部を補助してもらう制度の場合、自分で負担する金額も少なからず生じます。補助金を貰うことにばかり執着してしまい、必要以上の高額投資をしたり、高い固定費を支払うことになると、結局のところ自分の懐が痛んでしまい本末転倒です。

目的はお金を貰うことではなく、事業計画を達成することですから「補助金はあくまでも補助」と割り切ることも必要です。

 

 

以上、手続きの面倒さを踏まえた上で、上手に補助金を活用するためのやり方を書いてみました。補助金ブームがいつまで続くかはわかりませんが、制度に振り回されるのではなく、上手に活用したいものですね。